戦乱が打ち続いた戦国の世も終わり、天下泰平の江戸時代になると日本刀を抜く機会が激減した。日本刀は武器としての価値ではなく、武士階級のステイタスであり、贈答進物品として政略的な使われ方をした。
また、剣術の鍛錬に使いやすい反りが少なく、姿が美しい日本刀が重宝されるようになった。江戸時代末期になると、戦国期以前の刀の模倣が流行した。幕末から明治維新には、大太刀と同じ長さで反りを無くした直刀の勤王刀が生まれたりした。
明治9年に発令された廃刀令により古代から連綿と受け継がれた武器としての日本刀の歴史に終止符がうたれた。